ふたつの瞳がプレーを凝視しているが、心はそこにないのがわかる。表情は苦痛に歪んでいる。視線はじっとプレーのある虚空を見つめているだけだ。落とした。落とした。敵の歓声。嬌声。ふたつのチームが何かに魅入られたように大逆転へと進行していく。その不可逆的な力のひとつの歯車となってしまっただけなのだ。自分のプレーがきっかけとなった逆転への相手方のドライブを眼にしながらコールドウェルの頭には虚空に浮かぶボールの映像、それが手にぶつかる感触、いつもと異なる生き物のような不思議な動きをしているという気がついたときには自分の知らない手に入っていた視覚が繰り返し浮かぶばかりだった。
2012年7月23日月曜日
2012年7月22日日曜日
母との再会
僕はアパートの部屋に戻ってきた。旅行から帰ってきたように思える。自分で先に部屋に入っていた。そこは小さい4部屋からなるアパートで、4つの部屋がつながっていた。ドアから入った部屋の右側につながる部屋にベッドがある。ベッドは金属のパイプが目という文字を横にしたようになっていてどうも母の病室にあったもののようだ。僕は12時について待っていた。母は仕事帰り!で、休憩の時間に家に少しだけ帰ってくるのだ。僕はイギリスからかどこからか、帰ってきた状態だ。部屋は深緑か灰緑のペンキがとろけるように塗ってあるが色は落ち着いている。パリのアパルトマンのような縦長の細い建物の5階か何かだ。母は帰ってきて僕のことを気づかってくれる。僕は母と二日しかあえないからだ。なぜなら夢の中では多分僕の方が二日後に死ぬことになっているからだ。
2012年7月16日月曜日
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